JR東海道線の大船、藤沢間には、かつて湘南貨物駅がありました。
1985年、湘南貨物駅の廃止に伴い持ちあがった新駅構想。
高層から30年以上経った今でも実現していませんが、藤沢市に、本当にもう一つの駅ができるのでしょうか。
藤沢市の新駅とは:湘南貨物駅跡地
神奈川県藤沢市に、かつて湘南貨物駅(旧国鉄)という貨物駅がありました。
車扱貨物という、貨車1両を単位とする輸送方式専用の貨物駅で、現在主流のコンテナは扱っていませんでした。
車扱貨物は、コンテナ輸送と異なり、トラックと貨車の間での積み替えに手間がかかります。
1984年2月に行われた国鉄のダイヤ改正時、貨物輸送体系の見直しが行われ、貨物輸送の主流が、コンテナやトラック輸送へ移りました。
それに伴い、多くの貨物駅が縮小、廃止されました。
湘南貨物駅の廃止も、1985年12月です。
跡地の一部は、現在TSUTAYAの店舗、そしてフットサル施設になっています。
東海道線の新駅の計画
湘南貨物駅廃止後から、この藤沢駅と大船駅の間に東海道線の新しい駅を作ろうという構想がありました。
村岡新駅です。
この新駅とともに、藤沢市側の村岡地区(8.6ヘクタール)、鎌倉市側の深沢地区(31.1ヘクタール)を一体で開発する計画が立ちあがり、神奈川県、藤沢市、鎌倉市の3自治体で連携して進めています。
ここにJR東日本がオブザーバーとして参加し、話し合いを進めていました。
そして、2018年12月、ついにこの3つの自治会で費用負担割合などについて、合意。
村岡新駅設置協議会を設立し、JRに対して、新駅の概略を設計するよう、2019年に正式に要望することになりました。
2020年には具体的な整備計画が示される見通しです。
一気に実現可能性が高まった新駅の建設費は160億円、県が30%、藤沢市と鎌倉市が35%ずつ負担することになり、JR東日本へも一部負担を要請する方針ということです。
村岡新駅周辺のまちづくり
今回の計画は、ただ空き地を活用して、東海道線の新駅を作ろうというだけではありません。
藤沢市の村岡地区と鎌倉市の深沢地区をシンボル通路でつなぎ、自治体の境を飛び越えて一体で取り組む計画です。
村岡地区の隣には、武田薬品工業の湘南研究所があり、2018年4月には産学官が連携した湘南アイパークが設立されました。
湘南研究所の世界最先端の機器がある施設を開放し、創薬ノウハウを基盤とし、ベンチャー企業などの産学官が連携するものです。
すでに、創薬関連の企業はもちろんのこと、ロボット関連企業やデザイン、弁理士事務所など、ユニークな企業が入居し、イノベーションを起こしています。
深沢地区もウェルネスをコンセプトに、医療・健康産業の集積も視野に入れています。
まとめ
実際に建設されるのはいつかまだ分かりませんが、来年度ぐらいまでには具体的な整備計画が見えてくるという村岡新駅。
深沢地区には鎌倉市が市役所の移転を検討しているなど、大幅に街並みが変わることも予想されます。
今後、駅整備の実現で、この地区がどう変化し、発展していくのか、楽しみですね。
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