戦後に活躍した吉村昭は、荒川区出身の作家です。
数々の記録文学や歴史文学を発表し、高く評価されています。
そんな吉村昭と、荒川区にある「吉村昭記念文学館」についてご紹介します。
荒川区出身作家の吉村昭と「吉村昭記念文学館」
吉村昭は、1927年に現在の荒川区東日暮里で誕生しました。
大学時代に執筆活動をはじめました。
そして1958年、「密会」で商業作家デビューを果たします。
菊池寛賞を受賞した「戦艦武蔵」はベストセラーとなり、歴史小説作家としての地位を確立しました。
史実にこだわった作風で、主に江戸時代から現代(昭和中期)をテーマにした作品を数多く残しました。
「吉村昭記念文学館」について
2017年、荒川区に「吉村昭記念文学館」が開館されました。
館内には書斎が復元されているほか、妻で作家としても活躍している津村節子より遺品の寄託も受けています。
●所在地:荒川区荒川2-50-1(ゆいの森あらかわ内)
●常設展示:9時30分から20時30分
●休館日:第三木曜、年末年始、特別整理期間
●アクセス方法:都電荒川線荒川二丁目(ゆいの森あらかわ前)より徒歩1分、町屋駅(千代田線、京成線)より徒歩8分
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開館時間などが異なる場合がありますので、詳しい情報は公式サイト、または直接店舗にお問い合わせください。
荒川区出身作家の吉村昭が残した作品
吉村昭は荒川区を舞台にした作品や、エッセイを残している作家です。
また映像化された作品も多数あるので、興味のある方はぜひご覧ください。
「東京の下町」
「東京の下町」は、吉村昭が幼少時代を過ごした日暮里のエッセイです。
戦前の荒川区の様子を鮮やかに描いたもので、現在でも残る地名や建物が登場します。
当時の遊びや食べ物、町の事件が取り上げられており、民俗資料としても貴重なエッセイです。
「孤独な噴水」
「孤独な噴水」は、下町で暮らすボクサーの悲哀を描いた長編小説です。
荒川周辺が舞台のモデルになっており、昭和の下町の風景や人々の暮らしを追体験できる小説です。
おすすめの映像化作品
デビュー作の「密会」は、映画と2度のドラマになった小説です。
このほか「漂流」や「魚影の群れ」、「羆嵐(くまあらし)など、多数の小説が映像化されています。
また近年では「破獄」や「桜田門外ノ変」も映像化されました。
「桜田門外ノ変」の撮影では国内最大級のオープンセットが組まれ、幕末の世界観を忠実に再現しました。
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